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演じる核となるもの・本稽古⑨


この日はこの人、ホッシー(星野恵亮)演じる直助が中心となるシーンを稽古しました。


直助は宅悦の博奕仲間で、又市とも知り合い。ある事件をきっかけに遁走し行方知れずになりますが、決着をつけるため舞い戻ります。


泥臭く、ひたすらにおのれの的を狙う男。ホッシーが熱く演じてくれています。

さて、この日は初めての稽古場。二間続けてお借りして、襖を外して稽古しました。


もちろん各所の消毒、換気など、感染症対策は抜かりありません。

直助の事情にものすごく絡んでくるのが、この人、コウちゃん(一戸康太朗)演じる西田尾扇。


町医者なんですが、コイツが悪い奴なんですよ。というか、小心者ですね。上にこびへつらうために直助に多大なる影響を与えることになります。

このあたりのシーンは後半の最初。


具現化がとても難しく、どうしたらお客さまにこのシーンをイメージしていただけるか、全員で意見を出し合いながら進めました。

この後のシーン。私(松井みどり)演じる民谷岩と直助が語り合い、そして岩が大変なことになるのですが、そこもどう表現したらいいのか…。


実際には向かい合って座っているのですが、心の距離に合わせて動きを入れてみました。普通に読書している時のように、一瞬でいろいろな場面に飛んだり、人に感情移入しながら観ていただくための工夫です。

この日も、とても良い稽古ができました。


この作品は、本当に難解です。文章に正解が書いていない部分がたくさんあります。


役者陣は稽古をしながら、その書かれていないところを埋める作業をしています。すべて伝わらなくても、その役を舞台で演じるにあたって心の中に通っている気持ちがあれば、何がしかはお客さまに伝わるはず。


そう信じて、チャレンジを続けています。





出演者紹介。今回は西田尾扇と利倉屋茂介を演じる、コウちゃんです!


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