Mido Labo がセリフ部分で大切にしていること
体験ワークショップ開催まで10日となりました!
皆さんとお会いできるのを、本当に楽しみにしています(^^)
さて、Mido Labo が現在作っている舞台は「リーディングトリップ・シアター」と銘打っています。定義としては「舞台装置などを使わず、小説の地の文とセリフで物語を立ち上げる舞台」ということになります。
まぁ、別にものすごく変わった舞台、というわけではないです。ぶっちゃけ。この定義では、普通の朗読や朗読劇はすべて入ります。
なぜ「リーディングトリップ・シアター」と名付けたかというと、「朗読」という言葉から自由になりたかったからです。
別に朗読が嫌いなわけじゃありません。っていうか、自分では生涯やっていきたいと思っています。が、Mido Labo で今やっているものは、いわゆる「朗読」という言葉で括りきれないものなのです。
私たちは、とにかくその作品の世界観を大切にしています。それを表現するのに必要だと思えば、本を持たずに演じることもあります。
そういう時に「朗読じゃないじゃん」と言われてしまう…そういう方は「朗読じゃない」と分った瞬間に何かを閉じてしまうんですね。それ以上、観ていただけない。
それはもったいない、というか、まったく別物として最初から思ってもらえたらいいなぁと思って、そんな風に名乗りはじめました。
具体的には、まずセリフ部分は、本を持つ持たないに限らず、お芝居です。単に言葉をきれいに届ける、聞いてもらう、というところよりも、きちんと言葉や気持ちのやり取りをするところに重きを置いています。
でも、そこに地の文というものが入ってきます。当然、地の文が読まれている時は、その気持ちをキープしたまま時間を使うことになります。ここで演者の気持ちが途切れてしまうと、途端に流れがストップしてしまうんですよね。トリップできなくなっちゃうんです。
また、お芝居のようにリアルに顔を見合わせて会話をするだけではありません。「前芝居」と言いますが、お互いが正面(お客さまの方向です)を見ながら、あたかも相対して話しているようにセリフを言うシーンが多くなります。
これは、リーディングトリップ・シアターが、舞台の外から舞台上で行われていることを観る、というより、会話をしている登場人物の間に入って、お互いの表情を見ながらその場にいてもらう、ということを意識して作っているからなんです。
映像なら、アップの応酬です。それぞれがどんな表情でそのセリフを言っているのかを観てほしい。それが臨場感につながるんじゃないかと思います。
そういうところにこだわって、セリフ部分は作っています。ワークショップでは、実際に前芝居でセリフを言っていただこうと思っています。すると、相手の息づかいやちょっとした動きに、ものすごく敏感になります。そういうところで相手と繋がろうとするからだと思います。
別に、できるできない、うまい下手ではなく、相手が横にいるけど前にいるイメージを持って話すことを体験していただきたいのです。
当日はお芝居や朗読をしている方はもちろん、まったく経験がない方でも楽しんでいただけるようナビゲートいたします。この機会に、ぜひ「リーディングトリップ・シアター」の世界を、実際に体感してみてください(^^)