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人でなしの恋 9


どこが違うかな?間違い探し~♪

…ではありません。ゲンゲン(斉藤厳)の襦袢の色がどっちがいいかのチェック。着ているのは衣装ではなく、浴衣ですけどね。とりあえず着てみたので、ちょっとザクザクしてます(^^;;

ゲンゲンは、演出(菊池敏弘)と一緒に、17~8年前、和物のお芝居をしていた人。なので、着物には慣れている…と思いきや、その後一度も着ていなかったので、すっかり着方も忘れてしまったのだとか。まぁ、そうですよね。

この浴衣もサノヨー(佐野陽一)から借りてます。しっかし、顔立ちが整ってますよね~。このゲンゲンの怪演?にも、ぜひご注目ください!

さて、稽古ですが、この日は前回の続きから。通しを受けて、細かいところの確認と修正です。

この日の稽古では、Mido Laboが目指している「リーディングトリップ・シアター」という舞台の本質を感じることができました。

舞台では、いろいろな表現が存在します。その中でMido Laboでは、「地の文」をとても大切にしています。小説をセリフだけに脚色せず、地の文をそのまま読む(語る)という意味では朗読・リーディングということになるんだと思いますが、ただ気持ちを入れて読むだけではありません。

観てくださるお客さまを、そのまま舞台の上にあげたい…役者と同じ時空に立って、物語を体感していただきたいのです。そのためには役者は必要とあらば、動きます。そういう意味では、芝居ですね。

なので言葉と動きが、スムーズに連動することが大切になるのです。

言うは易し、行うは難し。芝居のようだけれども、本を手に持って成立させる舞台なので、やはり普通の芝居とは違います。それでいて、時に芝居以上の想像力が必要となる…役者自身がまずはリーディングトリップしていないと、お客さまにそういうことを感じていただくのは難しいと思います。

その、とても微妙な、繊細なことを、役者陣には要求することになります。いろいろなバックグラウンドを持つ人に集まってもらっているMido Labo。

感情をどこまでどうやって表に出すか。動きと言葉がどうしたら連動するのか。お客さまにイメージしてもらうために適切な表現はどれなのか…それぞれが、自分の課題を真摯に追求しています。

創造の現場は、とても楽しい。でも、時にもどかしさや、思うようにならない部分にイラつくこともあります。

そういう時、どんな風に対応していくか。そこに、その人の人間性が出るのだと思います。

ターキー(石上貴子)はそういう時、決してあきらめません。なんとか演出(菊池敏弘)が求める表現を自分の中から出そうと、食らいついていきます。あきらめず、言い訳をせず、自分ができることを最大限追求しています。

その先にしか、求める道はないんだと思います。

Mido Laboがやろうとしていることは、他のところでもやっているかもしれません。考え方自体は、ものすごく画期的で他にはない!というようなことではないと思います。

でも私たちは自分たちの感覚を信じて、より精度、完成度の高い舞台を目指します。

「読んだことない作家の作品だけど、Mido Laboでやるなら観てみるか」

「この作品大好き。Mido Laboだったら、どんなふうにやるのかな」

「おもしろかったので、原作も読みたくなった」

…と、お客さまに思っていただけるような舞台を作りたいと考えています。私たちの挑戦を、ぜひ劇場で見届けてください。

今回は、稽古を通じて私(松井みどり)が思ったことを、つらつらと書いてみました。

稽古の方は、ラストシーンの前まで返すことができました。次回の稽古でラストまでやって、2回目の通しをやります。

1週間後には幕が開いてるんだなぁ…楽しい半分、怖さ半分。おもしろいものをお見せできるよう、最後まで粘ります!

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