天城越え 8
さぁ、いよいよ稽古も後半戦。両チームとも初めての通しが終わり、これからは修正に入っていきます。
天城越えチーム、この日は中盤の冒頭シーンから。
演出（菊池敏弘）としては、どうもこの中盤が気になるようです。
「天城越え」の中盤は、映画やドラマでは厳密に描かれることはありません。というか、映像でこのシーンをこのままやることは、まずないでしょう。
そこをあえて脚色せず、原文に忠実に表現していくのがリーディングトリップ・シアター。作品を観ているんだけれども、読んだ気になっていただきたい…ということで、試行錯誤が続きます。私（松井みどり）が演出の代役をして、いろいろ試しました。
そして演出が思いついた、これもリーディングトリップ・シアターならではの「時空越え」(^^;;も。
実に舞台っぽい演出ですが、やってみると、これがピタリとはまっていました！このシーンに出演するつっちー（土橋建太）、ゲンゲン（斉藤厳）と入念に打ち合わせ。
最後には、演出を交えてこのシーンを通しました。
だいぶすっきりして、中盤の意図がわかりやすくなった印象。まだ整理は必要ですが、このシーンはぐっと見えてきました！
続いては、序盤のシーンに戻りました。ニヤさん（醍醐二夜）出演場面の動きの確認です。
リーディングトリップ・シアターでは、地の文を読んでいる時に、そのシーンを印象付ける動きを他の人がすることがあります。
これが、とても難しい！大げさにならず、でもお客さまがイメージしやすい動きを、常に探っていきます。
このシーンは、地の文を読むつっちーとニヤさんの動きの連動に、時間を使いました。
ほんのちょっと向きを変えるだけ、動きを変えるだけで、印象が全く違って見えるのが面白いところ。
稽古が終わるころには、だいぶ雰囲気が出てきました！
さらに詰めていかなければいけないところはありますが、大枠の流れは完成。細かいところを修正して、残り少ない稽古時間を有効に使います。
本番までいよいよ２週間です。ご興味持たれた方、ぜひ実際にリーディングトリップ・シアターを体験してください！
