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vol.12稽古⑩


冷蔵庫の中のような、という比喩がありますが、どっちかというと冷凍庫の中のような極寒の日が続いていますが、皆さんお元気ですか?

去年から始まったvol.12の稽古も、この日で10回目となりました。この日はNGの人が多く、出席者はこの5名のみ。

稽古がもう始まる!というタイミングで、演出(菊池敏弘)がいきなり「あ、そういえば…あ、稽古始まるからいいや」

えーっ!それは気になるでしょ!ということで聞いてみると、誰かの写真を持って来たのだとか。誰のかというと…

この方!ゲンゲン(斉藤厳)!

実は演出とゲンゲン、サノヨー(佐野陽一)は20代の頃、同じ劇団でお芝居をしていたのです。その時の写真を、演出が持ってきていました。

今とは全然違うゲンゲンの姿に、一同騒然!

「だいぶ粋がってましたね」とゲンゲンはちょっと恥ずかしそうに、でも淡々と話していましたが、本当にやんちゃな男の子、という感じの表情でしたよ~。

当時の写真掲載の許可はもらってないので、写真を見たい方はコメントくださいませ。交渉いたします(^^)

ということで稽古です。

今日は「サボテンの花」の中盤。演出がいなかった1/20の稽古の時に、役者陣で作ったシーンを元に、演出が考えてきたプランを試しました。

大きく変わったのは2点。まず影響を受けたのはこの人。

父兄役のキンくん(金純樹)!ちょっとこの先どうなるか読めないので今は書きませんが、私たちが全然考えていなかったことを演出に提案されました。

さて~彼はどんな風にこの役を作って来るでしょうか。間違いなく、このストーリーをかき回す役目になりそうです。

そして、もうひとつは椅子の使い方。

Mido Laboでは、前回からこういう椅子を使っていますが、この椅子を今までとは違う置き方にしたい、というのです。

演出のアイディアに、他のメンバーの提案も付け加えてみたら、かなりいい感じになりました!

リーディングトリップ・シアター唯一のセットとなるこの椅子。今まではなるべく動かさずに使ってきたのですが、今回はかなり動かし、さらにその使い方にも工夫をすることになりそうです。

そして、さらにその先。初めて組み立てる、ストーリーの肝となるシーンまで稽古は進みました。このシーンをどうするかで、稽古は何度か中断。

Mido Laboでは、隣同士にいる役者が、前を向いたまま会話をする、という表現方法をよく使います。本当は向き合ってしている会話を、互いの顔を見ず、お客さまの方を向いてするのです。

これは、映像でいう「アップ」の効果を狙ったものです。実際に向き合ってしまうと、空間が制限されてしまいます。でも前を向いたままであれば、こういう表情でお互いが話しているんだ、という状況をお客さまが理解した上で、頭の中で、自然に向き合って話している、と変換していただけるのです。

これぞ、まさにリーディングトリップ・シアター。お客さまが小説の中の登場人物の隣りにいるような気持ちで楽しんでいただくための、大切なポイントです。

そして、前を向いて会話をする理由がもうひとつあります。それは、舞台上という同じ場所にいる役者を、実際は離れたところにいる、というようにお客さまに脳内変換してもらいたいからです。

ちゃんとしたセットがあるわけではないので、それぞれの役者がどこにいるかは、お客さまに想像していただくことになります。そのために、どうしたらそういう風に見ていただけるか、私たちは常に考えながら稽古をしています。

今回は、このシーンでそういう演出をしてもわかっていただけるかどうか、というところで、かなり試行錯誤しました。出演している人も多く、しかもその人たちが実際はかなり離れたところにいる、ということをどうしたらわかっていただけるか…。

演出も自分の役を演じ、何回か同じシーンを違うやり方でテストしました。それを映像で収録し、演出が後で見直して、また次の稽古に活かす…そうやって様々な方法を試しながら、一番いいものを探していきます。

この日はまだ「これだ!」というものは見つかりませんでしたが、みんなで話し合って、試してを、まだまだ続けます。いや~この日の稽古も面白かった!

演出としては、来週いっぱいでに両作品ともひと通り当たりたい、ということなので、それまであと4回。どんな風にまとまっていくのか、とても楽しみです!

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