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vol.6 紅雲町珈琲屋こよみ6「睦月に集う」


日時:2016年1月30日(土)開場13:30 開演14:00 会場:下北沢亭(下北沢駅南口より徒歩5分)     東京都世田谷区代沢5-29-9 2F 料金:2500円(1ドリンク付き)全席自由 出演:松井みどり 土橋建太 安武みゆき 元明真由美    北村真一郎 入澤健 竹内道郎(ギター) 原作:吉永南央 脚色・演出:菊池敏弘 運営:金純樹 金川美咲 百鳥花笑

由紀乃に、勅使河原先生の様子を見てきてほしいと頼まれた草は、勅使河原家の近くで「不審者に注意」という看板を見つけていぶかりながら、勅使河原家を訪ねます。

先生が最近出版した専門書の一部に、他の研究者の原稿が盗用されているという噂が立ったので、勅使河原家では萩尾をはじめとする郷土史研究会のメンバーが、先生の原稿盗用の汚名をすすごうと、証拠となる草稿を探していました。

そこへ離婚した勅使河原先生の元妻・千賀子が現れます。すると先生は急に、コーヒーの淹れ方を教えてほしいと草に頼みます。不思議に思う草。千賀子からは、ミナホが付近に出没している不審者に自転車ごと突き飛ばされ、軽いけがをしたことを聞かされます。

後日、コーヒーの淹れ方を教えるために勅使河原家を訪れた草は、なぜか先生が、千賀子の行動をなぞってコーヒーを淹れているのだと知ります。千賀子は家で焙煎までしていたらしく、先生はそれもやってみたいと言います。

その後、研究会の会員・藤田が、不審者として付近の人に写真に撮られていた男だと気付いた草は、帰りにミナホの美容院へ寄って話を聞きます。やはりミナホを襲った不審者は藤田だったのです。しかしミナホは怒らず、とても悲しそうな表情をするのでした…。

ミナホと藤田のことは言わず、草は焙煎用のコーヒー豆を持って、再度勅使河原家を訪れます。コーヒーを飲みながら、先生は千賀子が再婚するのだと草に話します。

そこに突然怒声が聞こえ、萩尾と藤田が警官とやりあっているのを見つけます。警官が藤田を職務質問したところを、萩尾が止めていたのでした。萩尾は藤田を連れて蕎麦屋へ入り、草も後を追います。

2人の話を立ち聞きした草は、萩尾とミナホが以前付き合っていたことがあり、ミナホを好きな藤田が、萩尾を羨んでいるということを知ります。その時、店員が割った赤絵の湯飲みの破片が萩尾の靴に入っていたのですが、間違えてその靴を履こうとした藤田は、破片をそのままにして自分の靴を履きました。破片は、草がそっと回収します。

それからしばらくたったある夜、草は突然、勅使河原家へ招かれます。訳も分からず草が駆けつけてみると、そこには勅使河原先生、萩尾、ミナホ、藤田、千賀子や研究会のメンバーが揃っていました。

勅使河原家と隣りの米屋の間にある土蔵に男が無断で住んでいて、その男が付近をうろついていた不審者だったことがわかったので、逮捕のきっかけを作った草のサプライズ・パーティーを開いてくれたのでした。

藤田はミナホに怪我をさせただけで、他に不審者がいたことがわかり、ホッとする草。一方、ミナホと千賀子は、そこでコーヒーを淹れる勅使河原先生に驚きます。

先生は草に、ミナホが自転車ごと突き飛ばされた日に軽い脳震盪を起こし、千賀子が使っていたコーヒーを淹れる道具を抱いて「お母さん」とつぶやいていたので、せめてコーヒーを自分で淹れてミナホに飲ませてやろうと思ったのだと話します。そのために千賀子と同じ手順で淹れたかったのだと。

パーティー終わりに藤田とタクシーで一緒になった草は、思い切って藤田に萩尾とミナホのことを訊ねます。するとかなり酔っていた藤田は「ギブ・アンド・テイク。いいよなあ。十八で水に流してやった何倍も、センセーだって見返りをくれるさ」と言い捨てて帰っていきます。

草のがま口の中には、蕎麦屋で拾った赤絵の鋭利な破片。萩尾、ミナホ、藤田、勅使河原先生…彼らをつなぐものは何なのか。草は考えつつ小蔵屋へ帰るのでした。

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