8月4日読了時間: 1分体中でものを見る男・宅悦灸閻魔(やいとえんま)の宅悦(たくえつ)は、 元は目開きの按摩でした。 ところが病を得て 目が見えなくなってしまいます。 又市と懇意にしていて、 時には彼の仕事を手伝うこともある宅悦。 そういう意味では 小悪党の一味とも言える存在です。 「ものは眼で視るもんじゃねェ」...
8月4日読了時間: 1分作品の選び方作品を選ぶ時には、 心が大きく揺さぶられるものを選びます。 特にラストである種の感動により 体が震えるような、 そんな作品を選びます。 ある方向に心が大きく動くこと。 そこがひとつの指標です。 それからこの作品が 舞台でうまく伝えられるかを考えます。 舞台という性質上、...
8月4日読了時間: 1分悪党の正義を生きる又市「御行」とは、 行者の姿をしてお札などを売り歩く、 いわば物乞いです。 御行の又市は、 行き倒れた行者の衣服を奪い、 表向きは御行として 世の中を渡ってきました。 生業は言葉を使って人を操り、 金さえもらえば 何でも片を付けるという小悪党。 様々な修羅場を潜り抜け、...
8月4日読了時間: 1分小説を読む楽しみ小説を読む楽しみは、 現実の世界から一時離れて 全く違う世界を体験し、 現実に戻った時に 今までとは違ったものが 見えるようになることだと思います。 未知なるもの、新しいものに 素直に反応し、 想像力を持って 現実とは違う世界に没入する。 小説には人間の想像力に訴える...
8月4日読了時間: 1分不器用すぎる岩の愛岩は本家・四谷怪談では、 夫に冷たくされ、毒薬で顔がただれて、 挙げ句の果てに殺されてしまうという 可哀想な女性です。 しかし京極版「嗤う伊右衛門」では、 全く違う人間として書かれています。 伊右衛門に出会う前に すでに病によって顔が崩れているけれども、...
8月4日読了時間: 1分小説を舞台化する時に大切なこと小説の世界を舞台化する時に 大切なことは、 その小説の世界観を 伝えることだと思います。 その小説が伝えたいことは何なのかを、 観てくださる方にしっかりと伝える。 そのためには小説を、 舞台のサイズに合わせることが必要です。 作家さんが身を削って書かれた文章を...
8月4日読了時間: 1分伊右衛門が「嗤う」とは?「嗤う伊右衛門」というタイトルなんですが、 この「嗤う(わらう)」が曲者。 「嗤う」とは、 人を見下してあざけり笑うという意味。 声を出して笑うのではなく、 馬鹿にしてにやにや笑うイメージです。 物語が終わった時、 伊右衛門はあるセリフを言って嗤うのですが、...
2023年5月28日読了時間: 1分vol.18作品発表!皆さん、お待たせしました。本日、次回vol.18の作品を発表しました。 今回は谷崎潤一郎の「春琴抄」をご覧いただきます。 谷崎ワールドを色濃く反映した地の文を十分に残しながらも、演出の菊池敏弘が初めて脚本も担当しました。今までは原作の言葉だけをお伝えしてきましたが、今回は菊...
2023年4月10日読了時間: 2分Mido Labo 2 開設のお知らせ皆さま、大変ご無沙汰しております。Mido Labo 代表の松井みどりです。 昨年5月にvol.17「嗤う伊右衛門」を上演してから、早いものでもうすぐ1年になります。たくさんの方に劇場で、配信でご覧いただき、こちらが想像していたよりずっと高い評価をいただきました。本当にあり...