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執筆者の写真Mido Labo代表 松井みどり

不器用すぎる岩の愛


岩は本家・四谷怪談では、

夫に冷たくされ、毒薬で顔がただれて、

挙げ句の果てに殺されてしまうという

可哀想な女性です。


しかし京極版「嗤う伊右衛門」では、

全く違う人間として書かれています。


伊右衛門に出会う前に

すでに病によって顔が崩れているけれども、

全くそれを隠すことなく堂々と街を歩く。


人に共感したり、

思い遣ったりということはなく、

己の正義のみを追求する正しい女。


女性らしい心配りなど一切できない岩ですが、

それでも伊右衛門だけは

全身全霊を持って愛します。


ただその愛が…不器用すぎる。

普通に人が人を愛するのとは、

ちょっと違うのです。


岩の愛情の示し方。

これを皆さんは、どんな風にご覧になるでしょうか?


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Mido Labo vol.19

「嗤う伊右衛門2024」

2024.10.2~6@サンモールスタジオ

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